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「早く・・・・早く来るんだっ!!」
「急げー!!早くこの部屋へ入れっ!!」 「全て窓・雨戸を閉めるのだっ!!」 「人数?確認している暇など無い、食われたら運がなかったのだっ!」 鎧を着た男達は手近の部屋へと急いで引き上げる。 窓辺近くの男達は急いで雨戸や格子戸があればそこも閉める。 火が灯っていれば吹き消し、残りの者達はその辺に散らばっている布や布団を頭から被った。 場が静まりかえる。 人の気配が失せて暫く立つとガシャン・・・・ガシャン・・・・という誰かが歩いてくる音が廊下に響き始めた。 どうやら鎧を着ているようで、歩くたびに存外大きな音が響く。 頭には兜を頂き、腰には刀を帯びてはいるが本来顔が在ろう所にはなにもない、ただの闇があった。 闇は全ての部屋を覗くわけではなかったが在る一カ所で足を止め、戸を開けた。 そこは一番最後に彼らが逃げ込んだ部屋で他の場所よりも人数が少なかった。 灯を消しきれなかったのか、明るい。 頭から布を被った彼らは決してその布をあけなかった。 どころか、教えられたとおり目を閉じ、意識を閉じて意識的に眠ろうとして、眠っていた。 この闇は眠った人間を見ることが出来ないのだ。 だからこの件も朝が来るまで誰も口に出すことはない。 ただ、二人ほど意識があった。 一人は殆どまどろんでいて闇にとっては存在が曖昧になっている物。 もう一人は恐ろしさで目が冴えてしまったもの。 どちらも恐怖で手甲がカチカチ鳴っているほど震えていた。 そして、起きている方の布が取り払われる。 バサッ!と音がして、次の瞬間には断末魔の悲鳴が響くばかりだった。 もう何人も食われた。 「・・・待てぬ。」 「まて半蔵、闇は強いぞ・・。我とて食われるやもしれぬ。」 「だがいつ襲われるかもしれぬ。ヤツに時間を割いているわけにはいかぬ。」 「・・・・面倒になったな。」 天守の屋根で半蔵と小太郎は月のない夜の下にあった。 なま暖かい風が吹き、影を渡る半蔵ですら肌が泡立つほどだった、無意識に得物を強く握る。 どころかあの小太郎でさえも秘蔵の武器を装備していて、やはり常人ではないものを相手にすることになりそうだった。 「我にとっても・・・怨念という物は邪魔だ。・・タチが悪い。」 「・・・・滅。」 と、どんどん明かりが無くなっていく。 最近では篝火の下に水桶を置くのが当たり前になっていた、城内へ逃げる前に火が消せるようにと。 「来たか・・・。」 呟いた瞬間だった。 突風が二人の間を駆け抜けた。同時に忍は屋根を蹴り宙を舞う。 そこには確かに鎧武者があった。 刀を抜いてはいるが、顔のあるところは真っ暗。 彼らは屋根を伝い、城からの距離を取ろうとする。 そのころ、城内では一人の若武者が声を上げていた。 「なんですって?半蔵様と小太郎様が・・・っ!」 「あ?ああ・・って、お前なんだってそんなに慌ててるんだ?やっと安眠がかえってくるってもんじゃないか。」 仲間がそいういうも、彼は駆けた。 彼は昨日帰城したばかりで、闇を撃退する術を見つけて帰ってきたばかりだった。 「ちっ!間に合うかと思ったのに・・・!」 けれども一つ間違えば自分も死ぬ。 彼は駆けた 突発連載になっちゃいました~、ども、誼將です。 元ネタは今日の明け方ってーか、丑三つ時に見た夢です。 最初にまどろんでいた方は最後に走っている若武者になります。 それが夢の見手である誼將のポジションになります。 では、続きをどぞ~。上に更新されますな。 PR |
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