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無双シリーズメインで腐女子が書いております〜。 職業は某エンジニアです、念のため。
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「さて・・あやかしとは面妖な物よな。」
「さりとてここは我らの知る世界ではないところ・・。」

篝火を機転にY字の道があった。
一本は本陣への上り坂、下りは二本。
その中央にある篝火が揺らめき、呂蒙はそれを見落とさなかった。
稲姫と若武者はまだ気づいていない。
「・・二人とも、こっちへ。」
呂蒙の問いかけに二人はやってくる。
彼は拳を縦に差し出していった。
「さぁ、二人とも同じように拳を出してくれ。」
「呂蒙様?」
稲姫は訝しがったが若武者は何も言わず拳を出した。
「さぁ、同じように・・こう縦に。」
団子のように三つ重ね、呂蒙は一番下に拳を持ってきた。
「いいか、俺がこう・・下から軽く叩くから一番上の・・稲姫が下へ持ってきてくだされ。
続いて姫が彼の拳を叩き・・・そう、それを繰り返しやってみてくだされ。」
「かしこまりました。」
「わかりましたわ。」
若い二人は言われたとおりにグルグルと拳を打ち合った。
最初はまどろっこしかったがすぐなれる。
 また、今度は風にあおられ、篝火が少し小さくなる。
呂蒙は少し急ぐか、と思うがかけらも表には出さない。
「よろしいですかな?これから私がいいというまで、目を閉じてこれをグルグル繰り返してください。
その時に絶対目を開けず、なにかいいことを考えるのだ。
例えば・・楽しかった思い出、自分の尊敬するものが・・二人とも本多殿かな?
彼の無敵ぶりを思い出すとか、自分も彼のようになりたいとか・・・あとは・・・。」
「いったこれは何なのですか?」
流石に稲姫が繰り返し訝しがった。
呂蒙は「これは己の弱い心に負けない鍛錬です。」といい、続ける。
「いい思い出。家族のこと、大切な人、国のこと・・・・。」
「解りました、弱気にならなければいいのですね?」
「そうだ。ただ俺がいいと言うまで絶対に目を開けてはならない。」
「鍛錬にならないのですね?」
「そのとおりだ。これは各々の主に結果を伝えよう。」
呂蒙は内心うまくいえたと思った。
現に二人とも疑うことなく「やはり父上の事かしらね・・。」とか「拙者は首級を始めてあげたときでしょうか。」と己の大事な物を思い出している。
(うまく信じてくれたか・・・。さて、そろそろか。)
背筋は氷そうなほど冷たく、篝火は急に灯を細めていき当たりが暗くなる。
流石の二人も気づいて呂蒙を見上げた。
いい頃合いだ。
「さぁ、始めるぞ。」

 明かりが踊る。
家康達は若武者の言葉に聞き入った。
昼間だというのにこの静けさは異常、忠勝は思う。

呂蒙と稲姫、それに偶々いた若武者。
彼らは円陣になって、拳をだした。
「目を閉じるのだ。」
稲姫と若武者は目を閉じた。
同時に当たりが真っ暗になったので呂蒙はほっとした、自分も目を閉じる。
そして、ガシャン・・・ガシャン・・・と聞こえてくる鎧の音。
呂蒙はいった。
「よいか、では始めるぞ。解っていると思うが俺の拳が一番下だ、次は?」
「私が下へ行きます。」
「自分が最後です。」
二人は答えた。
「いいか、いいと言うまで目を開けてはならん、声をも立ててはいけない。・・・では、始める。」
呂蒙が若武者の拳を軽く叩き、その衝撃は稲姫の拳にも伝わり彼女は拳を下へ下げた。
そして上にスコンと当てれば呂蒙の拳があった。
目を閉じると存外難しく、くわえて考えることもしなければならない。
けれども、彼らにはなぜ「明るくなること」を考えなければいけないのか、すぐにわかった。
 もう背筋は凍り付きそうなほど冷たく、肩は重くずっしりしていた。
後ろに何か気配を感じているも、気づいていないふりをしなければならない。
その為にはこの拳を止めずにいるのが功を奏していた。
そして、胸の中からこみ上げてくる虚無感。
不安、災悪で押しつぶされそうになる心。
全ての思考を全力で否定してくる闇。
ただポッカリと空いている穴に取り込まれそうな感覚をやり過ごすために真逆のことを考える必要があった。
これは確かに鍛錬だ、稲姫と若武者は思う。
けれども肩は重く冷たいし、胸の中はぽっかり空いたようだった。
拳以外、体の部位は何処も動かない。
3人は肩が密着するほどよりそって、唯ひたすらにやり過ごすことだけを念じていた。

 「本多様の武勇を考えるのが、一番私にとって光でした。」
若武者は忠勝に向き直ると軽く礼をした。
「どのくらい経ったかは解りません。・・・ただ、呂蒙殿が目を開けていいと言われるまで目を閉じていました。
半分意識など無かったのかもしれませんね・・・、つなぎ止めておくのが大変でしたから。
けれども、どんなに背筋が寒かろうと、膝を突きそうなほどじんわりと肩が重かろうと、
何も考えられなくなりそうなほど胸の内が空いてしまっても、私は言われたとおりのことをやりました。
目を開ければ存外明るい篝火がありまして、呂蒙殿のほほえみがありました、よく耐えた、と。」
「では、呂蒙殿はご存じだったわけだな?」
家康は尋ね、若武者は頷く。
「詳しいことは解りかねますが、これを伝えよと言われておりました。
あいにく二日前の晩、帰城した直後に出くわしたので伝えられず、私の隣にいた者が犠牲となってしまいましたが・・・。」
「う~む・・恐れか・・・。」
「ご名答にございます。」
当たりがざわつく。
「・・あれを追い払うためには心の芯が問われます。ただ、何も知らなければ服部様の二の前になりましょう。」
「半蔵が・・・半蔵がのう・・・。」
家康は面を伏せる。
忠勝も首を軽く振った。
「しかしげせん。・・半蔵や風魔ほどの忍が倒されてしまうとは・・・。」
「おそらく半蔵様は何か隙を見せてしまったときに負のことを思われたのでしょう。
呂蒙殿の推測では、あれは負の感情で世界を見ているようです。
だからやり過ごす方法として意識を消してしまう、というのが通用したのです。
あれが問いかけても寝ていれば答えることは出来ません。
察しのいい者が気づいたのかと思われますが、心で跳ね返してしまうともう二度と現れないと。」
「敵はとれぬか・・・。」
忠勝は残念そうにいった。
「・・・本多様、」
「うん?」
「半蔵様は、鎌を握っておいででした。それに離れたところに亡骸がありましたので恐らくは応戦していたのでしょう。・・応戦していて技がつうじなければ、あるいは・・・。」
「そうだのう・・・。」
風魔はさておいても、服部半蔵を失った彼らは悲しみを抱えていた。
このままあれが出てきてしまえば再び犠牲者がでるかもしれない。
「けれども、」
けれども。
ここには光がいる。
「徳川に過ぎたる者と名高い本多様と、殿が居られます。必ずや、皆で撃退して見せましょう。」
「うむ。皆の者、急いで伝えるのじゃ。一人残らず、知らなかったではすませられないゆえな!」
こうして集まっていた家臣達は急いで持ち場へと去っていった。



明日からいよいよ東京ライフですよ、ぎしょです。
この話はここまででございます。
この後もう一度あれは出てくるのですがそこで目が覚めました。
撃退できたかどうかは夢の見手次第ってとこですかねぇ。
・・・変な夢。
ちゃっぴーがいうにはわたくし誼將のマイナスを司るために出てきたのはこたと半蔵だそうです。
まぁ、マイナスといってもだめ、とかヘタレ、とか(なんだそりゃ)そういうのじゃなくて、
不安とか、恐怖とか、なんかそんなのを解りやすく見せるためにでてきたとか。
なので強い二人がやられてしまったそうです。
そして呂蒙と稲姫、忠勝。
忠勝はあれと対峙して生還しました。
術を知らずに生還したので私にとっての光、そして呂蒙さんは助けてくれる助言者、稲姫は一緒に頑張ってくれる光ってとこですかねぇ。
そして、あれ。
鎧武者。
結構こわくてですねぇ、半蔵がやられるシーンはぼかしてますが、本当は鎧武者の体が縦に割れて半蔵に襲いかかり、グシャッとプレスされてしまうと言うなんとも言えないシーンがあったんですよ。
だから半蔵って綺麗に残ってるの胸から上だけ。
後は辛うじて、まぁ鎧があるからなんとか。鎌は放さず。
こたちんなんか取り込まれちゃったってゆーかなんかそんなの。
この鎧武者が司るのが、新生活に対する潰されそうな不安の権化です。
実際生活が始まってしまえば大丈夫なんでしょうけど、時期的にしょうがないかなって。
もう誼將も24だし、今までは家族仲良くやってきたけどもう二度とそんな時間はもどりません。
シスター&ブラザーももう大きいですし、たとえミーが戻ってきても彼らの世界があるわけですから。
・・そう考えるとなんだか寂しくって。
それが鎧武者を出した理由です。
目が覚めた後は下半身が冷や汗まみれで凄く嫌でした。
何よりも半蔵が死んだってのが(以下略)。

気分を変えましょう。
今日呉に行って来ました、両親と参人で。
いやシスターがバイトでブラザーはゼミの合宿でいなかっただけですが。
めちゃくちゃ天気がよくてベイサイドを走るのにはもってこいでしたね。
で、呉にある海自の資料館に行って来ました。
ここには二年前に引退した潜水艦がどーんとあるのですわ。
tetukuji.jpg←ね、変な感じ。
中も入れるし、潜望鏡ものぞけました!
というかまぁ原潜じゃないので小さいんですけどホンモノなので迫力が!
唯なのでいいかんじです。
他にも色々見るところはあったけどそれはいってからのお楽しみですかな。
あと、はす向かいにある大和ミュージアム。

涙無くしては見られない・・・!
そしてもののふ魂、ここにありと言う感じでした。
現在戦争をしている全ての人たちに見せたい。
他にも零戦や回天などがありました、ホンモノです。
周りも公園になってるし、もうちょっと音戸の方へ行けば護衛艦や潜水艦の停泊している港があるのでそっちもおすすめ。
日曜日には一般公開してるし!
そして今日いきはぐったー!!
家帰ってきてから気づいたー!!
ミーハーやってタオルとかピンバッチとかTシャツとかかった。
碇に桜なんて、かっこいいよね☆

さあ、明日から頑張ろう。
いつも拍手ありがとうございます!
さっそくのパチパチですね☆
嬉しいッす。
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